千葉県・南房総・館山 海辺の小さなお宿 まるへい民宿

まるへい大漁記
2016年12月29日(木)|●06【まるへいタイムズ】

【訃報】 黒猫スタッフ「クロコさん」が天国に旅立ちました。

まるへい@宿主のケンです。

 

今日は皆様に悲しいお知らせをお伝えしなければなりません。
去る2016年11月30日(水)に黒猫スタッフ&アイドルキャットとして皆様から可愛がっていただいておりました「クロコ♀(猫)」が急な持病悪化により他界しました。

 

クロコはプライベートとして私たち夫婦が飼っていた猫です。
そのため、あまりプライベートなことで心配をかけさせてもいけないかなと思い公表は控えていたのですが、他界後、クロコに会うことを目的に来館いただいたお客様が何組様かいらっしゃっり、突然の訃報でショッキングかつ残念な気持ちにさせてしまいました。申し訳ございません。

 

クロコに会うために当館にご用命いただくお客様も今後いらっしゃることだろうと思い、今回ブログでお伝えさせていただくこととしました。
私たち夫婦が同居しはじめた日のこと。
幼い子猫だったクロコはどこからともなく現れその日から当館の中庭に住着きました。最初は野良の子とおもっていたのですが、周辺の猫とは一切馴染まず人にすり寄ってくるわ、車のドアをあければ勝手に飛び乗ってくるわ不思議な子猫でした。人に飼われた経験のある捨て猫か、お客さんが連れてきた猫だったのかもしれませんね。

 

クロコは幸運でした。
妻が無類の猫好きでして、当時、柏の実家(妻の実家)で猫を飼っていたのですが、館山へ越してきた都合で愛猫と離ればなれになってしまった寂しさも後押しして、四の五の言わず我家で受け入れることになったのです。

 

それから5年。

 

子猫だったクロコも、時がたつとともに立派な成猫になりました。
いつの間にかお客さんに愛されて、人気の看板猫として一緒に店頭にたって接客をしてくれました。クロコに会いに来ることを目的に宿泊をしてくれるお客様も増えてきました。

 

11月中頃に妻がお産で入院することになり、それまでは何ともなく元気だったのですが、、、容態が急変したのは入院後ほんの数日間のこと。

 

ゴハンも食べずお水も飲まず、大好きなチュールやマタタビにも反応しなくなりました。エサ係の妻が入院してしまったことで、機嫌が悪くなったのかな?
と軽く考えていたのですが・・・

 

4日ほど飲まず食わず状態が続きこれは大事と思い病院に連れて行きました。
病院で血液検査、レントゲン、エコー。
分かったことは肝臓が通常の3倍にまで肥大していること。

 

前々よりとある持病をもっていました。
それが悪さをすると臓器が肥大することは聞いていました。
生涯覚醒しない子もいれば、覚醒して死に至る子もいる。
そう言われていました。

 

クロコはどうやら後者になってしまったようです。
点滴をうち、肝臓の炎症を和らげるお薬をもらい養生しました。

 

ゴハンもシリンジで流動食。
可哀想だけど食べなきゃ抵抗力もなくなっちゃうし、頑張って食べてもらいました。
手をつくしました。

 

我が子(第一子)が産まれ、クロコに出生届けを出したことを報告しました。
いつも私が話しかければ理解したかのようにニャーオって大きな声で返事をくれるのです。
がその時は、頭を私の膝にスリっとこすり付けて小声でニャとだけ返しました。

 

その翌日に息を引き取りました。

 

虫の知らせとか全然信じないのですが、無くなる15分ほど前のことふいにクロコが私を呼んだ気がしたのです。私はオフィス、クロコは離れた部屋だったので声など聞こえるはずもないのですが。気になってクロコの部屋へ行くと今にも息絶えそうなクロコが横たわっていました。

 

これはいけない!もう時間が無い。。。
すぐに解りました。

 

それから数分。
家族が見守る中、クロコは安心したかのように安らかに息を引き取りました。
臓器肥大の場合、痙攣や吐血やらあるらしいのですが、苦しむことも無く逝ってくれました。

 

クロコは偉い子です。
お客さんが来れば、私を呼びにきたり。
子連れ旅行で来た、小さなお子さんの遊び相手になってくれたり。
庭にアナグマが現れた時それを勇猛果敢に撃退したり。
仕事で疲れた我々を労って癒してくれたり。

 

しっかり自分の役割を認識して、スタッフとして店を守ってくれました。
私たち夫婦にとっては、猫ですが最初の子供といっても過言ではない。

 

そんなクロコは悟ったのかもしれません。
自分の死が近いこと。

 

そして私たち夫婦が子供を迎えることで、自分の面倒の負担を掛けてはならないと。

 

美談にまとめすぎたでしょうか。
でも、それが実際のところかもしれません。

 

クロコの死は、妻子が退院する2日前のことになります。

 

妻も相当ショックを受けたことでしょう。
何せ一番かわいがっていた張本人です。

 

ただ帰ってくる前にある程度、気持ちの整理が付けられたことは、私にとっても赤ちゃんにとっても幸いでした。

 

退院してくる迄の間に葬儀を済ませ、クロコが使った部屋を片付け、身辺の物品も整理することができました。赤ちゃんが戻ってきてからでは、とうていできなかった仕事でしょう。今は赤ちゃんの世話でテンヤワンヤで、自分がトイレに行く暇もないくらいですから(笑

 

時よりクロコが付けていた首輪のスズの音が聞こえる気がします。
ペットロス症候群っていうらしいです。

 

ふりかえっても、そこにクロコはいません。
会いたいしナデナデしてあげたい。正直…苦しい。

 

子猫の時から5年間も寝起き食事を一緒にしてきたのです。
予期せぬ突然の別れ。
そう思うのも当然だろうよ、と自分に言い聞かせています。

 

ただ、クロコの粋な計らいを無駄にしないためにも前を向いて、もっともっと力強く進もうと思います。

 

今となっては、クロコが門柱から宿泊棟の玄関までお客さんをエスコートする様子が見られないのが非常に寂しいです。
今まで本当にありがとう。

 

クロコがくれた思い出は一生の宝です。
来世はもっと幸せになってね…。

 

最後に、、、
今までクロコに会いに来てくれたお客様、可愛がってくれたお客様、フードやオモチャを寄贈してくれたお客様へ。

 

本当に本当に今までありがとうございました。
皆様の温かいお心遣いをいただき、短い生涯ではありましたが、凄く幸せな生涯をおくれたと思います。
飼い主としてクロコに代わり心から御礼申し上げます。

 

残念ながらクロコは天国に行ってしまいましたが、また館山にお越しの際は当館へ遊びにお越しいただけたらと思います。
今後とも、当館【まるへい民宿】を良しなにお願い致します。

 

黒猫スタッフ「クロコ♀」

みなさん、今までありがとニャン♪ by クロコ