温泉予告


海藻を使ったお風呂・・・今までに入ったことはありますか?
館山では昔から漁師さんや海女さんたちの間で親しまれてきました。

「熱い湯加減じゃなくとも良く温まり、長時間にわたって湯冷めしない」 これが海藻風呂の特徴です。漁で酷使し、冷えきった身体を優しく温めるのに
もってこいのお風呂だった訳です。

通称「カジメ風呂」というのが地元では一般的ですが、当館では開業時より「天然海藻の黒湯風呂」と称し、ご提供させていただいております。お風呂を目当てに遠方よりリピートしてくださるお客様もおり、おかげさまで今日に至るまで多くの御支持を頂戴してまいりました。


そんな湯船には、館山で収穫した「カジメ」と「アラメ」という天然海藻を湯の素に用いており、それらから溶け出した成分が、
お湯にとろみを持たせ、また独特の茶褐色に染めています。

成分には「ヨード・ポリフェノール・フコイダン・アルギン酸、その他ビタミン類」が含まれており、これら豊富なミネラルのおかげで
保湿効果が高まり、湯冷めせず、また湯上がり後にはツルツル美肌を実感していただけるかと思います。

成分の中でも「ヨード」・「ポリフェノール」は耳にした方が多くいらっしゃるかと思います。
「ヨード」は「ヨードチンキ」の素となっている成分で、強い殺菌効果と共に老廃物や余分な脂肪分を分解する効果があると言われ、
エステティックやマッサージクリームなどで重宝されています。
また「ポリフェノール(海藻ポリフェノール)」は、美容関連でお馴染みとなった成分です。
ポリフェノールは、お肌の老化現象を引き起こす原因とされる「活性酸素」を除去する「抗酸化作用」という効能を持っています。

このお風呂には、ヨード・ポリフェノールをはじめとする、様々なミネラル成分がたっぷり溶け込んでいます。
「黒色のお湯」という、この奇抜な見かけとは裏腹に、美容液につかっているかのような気分にさせてくれる素敵なお湯です。

因みに海藻を用いたお風呂は、自然療法の「アルゴテラピー(海藻療法)」・「タラソテラピー(海洋療法)」の1種として認知されており、
代謝活性・精神安定・ストレス解消といった癒し効果も期待できます。

 

環境省が実施する「海水浴場水質調査」において、水質が最高レベルの「AAランク」と認定されている、鷹ノ島~沖ノ島にかけて
自生繁殖した海藻(カジメ・アラメ)を提携している漁師さんに収穫してもらっています。収穫した海藻はキレイに洗浄し、
3日間ほど天日干しにして完全に水気を飛ばします。乾燥してカラカラの状態になったら「素」の完成です。

いたって単純な作業なのですが、この間に雨や露などの湿気が発生してしまうと、海藻の貴重な成分が一気に溶け出してしまうため、
干している期間は一時たりとも気が抜けません。

添加物や着色料・香料などは一切使用しない天然100%にこだわっています。
そのため、湯船に漂う潮の香りが若干鼻につく方もいらっしゃるかと思いますが、栄養豊かな海で育った素材本来の香りですので、
「まぁ、そう云うものか・・・」とご堪能いただけましたら幸いに思います。

 

 
(C) MARUHEI